テレビに映った映画の1シーンです――
アリゾナの赤く乾いた渓谷に笛の音がこだまする。見れば灌木のまばらな崖の上に一人のインディアンが立っていた。
深い皺を刻んだ日焼けした顔と、おなじように皺だらけの指で古い縦笛をまっすぐに構えて、年老いたインディアンはゆっくりと笛を吹いている。その音は足下の深い谷にどこまでもすいこまれていく――
(これはいつか聞いた曲。)ふと不条理な感情にとらわれます。初めて聞く曲なのに、昔どこかでたしかに聞いた……

インディアンフルートは北アメリカインディアンの笛です。
公園でインディアンフルートを吹いていると「尺八のような音色ですね」とよく声をかけられます。とんでもないっ。尺八とインディアンフルート、むしろ違っているところの方が多いくらいです。太平洋をへだてた二本の笛、構造も吹き方も演奏技法も違う。なのに……その音色になつかしさを覚えるのはなぜなのでしょう。

かつて地球が氷で白く覆われた大昔。私たちの祖先は凍てついたベーリング海峡を渡り、新大陸へと散っていきました。今はもう言葉さえ違ってしまったのに、それでも通じるものがあるのでしょうか。
こんな音

【カイオワ・ラヴフルート】

価格:12,000円~

竹の笛 インディアンフルート

Products Accessories CD's

唇に当てて吹けばフルートはやさしい音で応えます。指穴を開けたりふさいだり、あなたの指の動きそのままにフルートはメロディーを奏でます。しっくりと手になじむ竹の素材感。全面に絵巻物のような装飾が施されていて、じっと見ているとなにか語りかけてくるような気がします。

  • カイオワ・コマンチェ族スタイルのインディアンフルート
  • まっすぐでおおらかな音色
  • 美しい装飾
  • 製作:USAフロリダ

» インディアンフルートの詳細についてはこちら


2008年11月20日

アナサジフルートの吹き方、運指 5

北米先住民族の遺産。1400年前の古代の音色が現代によみがえる。
アナサジフルートのぜんぶの指穴を押さえられるようになったところで、新しい音階を覚えます。

新しい音階

今まで説明してきたアナサジフルートの音階は下からソ、ラ、ド、レ、ミ、ソ、ラ、…でした。

ぜんぶの指穴を押さえられるようになったところで、新しい音階を覚えましょう。下からド、レ、ミ、ソ、ラ、シ、ド…です。ファがあればドレミファソラシドがぜんぶそろうんですけどね、ファがありません。残念。
» 下からドレミソラシド

これでアナサジフルートで、二つの音階を使えるようになりました。実際は今回覚えた音階をメインで使います。音域の広さがぜんぜん違うので。

実践(ドボルザークの『家路』)

ミーソソー ミーレドー レーミソーミレー
ミーソソー ミーレドー レーミーレードドー
ラードドー シーソーラー ラードーシーソーラー
ラードドー シーソーラー ラードーシーソーラー
ミーソソー ミーレドー レーミソーミレー
ミーソソー ドーレミー レードレーラードーー
» ドボルザークを『家路』を古代アナサジフルートで吹いてみた

ドボルザークの『家路』って五音階でできてるんだ、というのが分かります。(途中でシを使っていますが。)メロディーは簡単です。一つ一つの音の形を大切に。いきなりプーッと吹かない。そっと吹き始めてそっと終わる…私はすこしやりすぎて、ベタベタした感じの音になってしまいました。
長く伸ばす音にはビブラートをかけて上手っぽく聴かせます。